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(2)傾斜試験用稼動重量の決め方

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FIG 3

W=傾斜試験時の排水量(t)
w=試験用移動重量物(バラスト)片舷分の重量(t)
y=試験用移動重量物(バラスト)の移動距離(m)
l=下げ振りの長さ(m)
s=下げ振りの片玄移動量(m)
θ=バラスト移動による船体検傾斜角度(度)
G=バラスト移動前の重心仕口
G'=バラスト移動後の重心位置
移動バラストwをyの距離だけ移動したために、排水量Wの船の重心はGG’だけ移動する。それぞれのモーメントは等しい筈である。
したがって、GG’×W=y×w

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(4)式において、GMとWは重量重心トリム計算書より推定し、yとlは図面上で位置を決めて、寸法をスケールで測る。
(4)式を用いて船体横傾斜θを1.5°〜3°、sを50mm〜100mmになるようにwの値を決めればよい
lは1.5m〜3.0m程度が普通である。
tan1.5°=00262,tan3°=0.0524
例題:
主要寸法32.0m×7.2m×3.2m×2.85mにして旧法199総トン型層製貨物船の傾斜試験用移動重量物の重量(片玄分)を算出せよ。(ただし重量重心トリム計算書、排水量等曲線図、一般配置図を与える。)

 

 

 

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